三橋達也氏インタビュー 28
川島監督の大映作品について
**** そこ(大映)での作品を見られてどうでした。
 
三橋

うーん、『雁の寺』 (1962・大映京都) なんかはね、
あれ、水上勉さんの原作でしょ。
原作があるからだけど、何かね。
それを今平は、川島さんの足の病気、
それと結び付けた意見を言うんだけど。

そんなことないと思うよ、って話すんですがね。
僕は、もっとカラッとしてるんじゃないか、
って言ったんだけど。どうも、シャシン見ると
そうでもないね。ジメジメしてますね。
 

**** その後、東京映画では、
『青べか物語』 (1962・東京映画) で
名コンビの岡崎(宏三)カメラマンに、
かなり実験的な映像を撮らせていますが。
 
三橋 それはね、宝塚で岡崎さんと一緒に
仕事をしてたんですね。
その辺で岡崎さんと結び付いてね、
岡崎さんに多分にそういうことを啓蒙
されたんじゃないですか。岡崎さんという人は、
映画のカメラマンでありながら、スチール写真、
カメラの新しいのをテストしたりなんかは
しょっちゅうで。
 
**** 川島さんには、後に熊井啓監督が
撮った『忍ぶ川』 (1972・俳優座=東宝) や
後に岡本喜八監督が撮った
『江分利満氏の優雅な生活』 (1963・東宝)、
そして『寛政太陽傳』など、
いくつか企画があったんですが、もし実現してたら
出演される予定はあったんですか。
 
三橋 どうですかね、その辺は分からないですね。
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