**** | 井手俊郎さんと寺田信義さんの手で その原作をスリムにした脚本に、川島さんは さらに手を入れたみたいですが、娼婦で あったことはかなりボカしてますね。 |
三橋 |
その辺がね、ちょっと曖昧になっちゃったのが 一番最初にバスを降りてから、新珠くんが もみあいしてて、彼女が振り切って行こうとすると、 |
**** | でも、そこらへんを言葉ではっきり出さずに ボカしたところが、かえって映画としては 雰囲気が出たと思います。映画の最後の方で 轟夕起子さんの女将が、あの人はある娼館に 居たらしいという話をしてましたが。 |
三橋 | その前にね、娼婦たちがガヤガヤやっているところを 新珠くんがすれ違って、振り返って 「あれ?××に居た娘じゃない?」というのもある。 だから、否定はしてないんですよ。 否定はしてないからね、それだったら むしろハッキリした方がよかったかもしれない。 娼婦上がりってことを。 |