三橋達也氏インタビュー 01
松竹大船時代について
**** 松竹大船時代については。
三橋  松竹大船での第1作目は、
『まごころ』(1953・松竹大船) です。
小林正樹監督の作品ですね。
(出演は)津島恵子と、僕と、野添ひとみと、
高橋貞二と淡路恵子です。そういう映画です。
そのほかはね、野村芳太郎監督の
『次男坊』(1953・松竹大船) とか、
『愚弟賢兄』(1953・松竹大船) ですね。
**** 川島さんと出会ったのは。
三橋  『新東京行進曲』(1953・松竹大船) というね、
歌入りのなんとも訳のわからない作品です。
**** どんなストーリーですか。
三橋 

東京の銀座を中心にした話です。
これは実際のモデルがいるんですが、
(ボクシングの)白井義男さんが
チャンピオンになったときに、
昔の友達で朝日新聞の発送部にいた人がいる。
で、やっぱりボクサーだったんです。
白井義男のスパーリングパートナーを務めて、
とうとう目を悪くしちゃったんですね。
そういう人がモデルで書かれているわけです。
その役を僕がやったんです。
だからボクシング場面が出てくるんです。
(ボクシングを)やってたもんですからね。
それで川島さんに声をかけられて。

自分が銀座の出身だからということではなく、
今度入った新人で、割と都会的なのが
いるからっていうんで、僕にお声がかかった。
そのボクサーの役を、ってね。
まあ、役としては入りやすかったですね。
やっぱり銀座っ子ですから。

| 次へ進む |

目次に戻る